[テイスティング,ブルワー,新商品情報]2024.1.31

地域愛が共鳴して生まれたビール!アップサイクル✖️フードテック✖️クラフトビール「COEDO 香琳-Kourin-」新発売

株式会社協同商事コエドブルワリーが1月中旬から「メイポール」を使用した「COEDO香琳-Kourin-」の発売を開始しました。長野県飯綱町で栽培される「メイポール」は受粉用で過食部が少なく、活用方法が限られているリンゴ。これを副原料に使用するにあたり、信州大学の酵素処理の特許技術が使用されているとのこと。


そんなニュースを聞きつけ、発売直後に行われた完成報告会に行ってまいりました!

コエドブルワリーのサステナビリティへの取り組み

会社事業説明をする代表取締役社長朝霧重治氏

朝霧社長は自らを「自分たちは農業系ブルワリー」と名乗るほど、地元地域の環境に配慮した取り組みをしています。ビール醸造の際に排出されるモルト粕を飼料や肥料として有効活用したり、自社の管理する土地で、ビールの主原料である大麦の栽培を始め、今では美しい麦畑がブルワリーのそばに広がっています。
さらに現在は自家需要プラントを建設中。醸造所の有機性排水からバイオガス(メタンガス)を発生させ、このガスの燃焼で電力を獲得するという試みです。
これほどまでに事業運営する上でサステナビリティにこだわり、アクションを起こしているブルワリーは他に類を見ません。

受粉用のリンゴとは?

※メイポールイメージ写真

今回のトピックスである、副原料として使用される受粉用のリンゴ「メイポール」ですが、“受粉用のリンゴ”についてご紹介します。リンゴの実をつけるためには多品種(遺伝子の異なる品種)との交配が必要なので、りんご園では複数品種のリンゴが栽培されています。中でも花粉を取るために植え付けられるものが受粉樹と呼ばれます。そして花粉を蜂に媒介させたり人為的に受粉させて受粉・結実をさせています。(参考URLminorasu HP)
この受粉樹に実をつけるのが受粉用のリンゴです。実はこの皮には100gあたりリンゴ5個分の豊富なポリフェノールを含みます。しかし、食べる目的の品種ではないことから一般的に小さくて酸っぱいものが多く、ほとんどが廃棄されています。その量は膨大で、その廃棄コストが事業者の経営を圧迫しているケースも少なくありません。

果物の廃棄問題に挑む信州大学の特許「酵素処理技術」

メイポールの抽出液の製造作業工程

この地元の社会課題に取り組むのが信州大学工学部研究室です。「メイポール」を洗浄・裁断・加熱後、彼らの持つ「酵素処理技術」を用いて、リンゴの持つ天然色素やポリフェノールをまるごと抽出。この抽出液はとても甘く、見た目も味もまるでシロップのよう。ちなみにこの技術はあらゆる果実や野菜類に応用可能ということで、未利用部分の再利用にあたり、とても期待されています。食に関する課題を技術開発で解決していくこの活動はまさにフードテック!

ビール醸造ではリンゴの風味を活かす事に注力!

左:醸造担当の目黒匠氏 右:代表取締役社長朝霧氏

朝霧社長はコエドブルワリーが掲げるサステナビリティの理念と活動に合致することから、この受粉用リンゴのアップサイクルの取り組みに激しく共感。さらにこのりんごをきっかけに飯綱町を盛り上げて行きたい、という飯綱町の峯村町長の熱意にも後押しされ、メイポール抽出液を使用したビール醸造を開始することとなりました。

ビールの土台となる麦汁にメイポール抽出液を加え醸造。担当ブルワーの目黒匠さんが一番こだわったのは、“リンゴの風味を残すこと”。抽出液をテイスティングした際印象的だった、リンゴならではの甘酸っぱさと香りをビールを飲んだ時にちゃんと感じられるように、小麦を使用し、優しい酸味をサポートしつつ、香りを殺さないようホップは抑えめにしたのがポイントとのこと。

早速飲んでみました!

色は濃い黄色で、グラスの向こうが見えるほどクリア。フルーツエールというと、もっと甘いのかなと思いましたが、予想よりドライ。炭酸が抑えめなので、リンゴの風味も感じやすかったです。シードルやハードサイダーとも違う、オリジナリティのある味わいです!

コエドブルワリー、飯綱町、信州大学。3者に共通するのは「地域愛」

飯綱町の皆さんとオンラインで繋がり「乾杯」!完成を祝しました。

環境負荷を極力おさえ、今ある事業を継続可能にし、さらに魅力的な場所にしていきたい。その思いは新たなテクノロジーをも生む!サステナビリティは強烈な愛情で出来ているんですね。

そんな真心を込めて作られたメイポール抽出液というバトンが、クラフトビール界の絶対的エースに渡り、美味しいビールが完成しました。多くの人の手にとってもうらうことがゴールです。ぜひ、お試しください!

【商品名】『香琳-Kourin-
【ビアスタイル】Fruit Weat Ale(フルーツウィートエール)
【発売日】2024年1月中旬より発売中 ※数量限定商品
【容量・アルコール度数】333ml瓶 5.0%
【特徴】 信州大学の「酵素処理技術」によって得られたリンゴ抽出液をウィートエールと合わせることで、麦芽やホップ、イーストだけでは得られない酸味、香味が付与されます。メイポール由来の爽やかな酸味、小麦由来の優しい味わいとともにフルーティーなフレーバーをお楽しみ頂ける仕上がりとなっております。
【COEDOビール取扱店の一部店舗・公式オンラインショップで販売中】
COEDO公式オンラインショップ

 

コエドビールコエドブルワリーサステナブルフードテック新商品

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

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この記事を書いたひと

五十嵐 糸

ビアジャーナリスト

化粧品会社で16年間にわたり、営業・宣伝・PR業務等を経験。
楽しい時も辛い時も毎日ビールを飲んでサラリーマン時代を駆け抜ける。
大好きなビールについて勉強するうちにどんどんその魅力にはまり、PR経験を活かしてフリーに転身。ビールの美味しい飲み方や魅力を日々SNSや協会HPで発信。ビールを通したローカルコミュニティの活性化や、街の復興を目指し、渋谷の街のオリジナルビール「渋生」をプロデュース。

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