【ビールのある風景in岩手㊴】~ついに三陸ビールの樽生が大船渡で飲める!~ 三陸ビール ブルワリー&タップルーム誕生
岩手県にはクラフトビールのブルワリーが15か所ありますが、そのほとんどが内陸部。沿岸地域のブルワリーは、陸前高田市にある陸前高田マイクロブルワリー1か所しかありません。
陸前高田マイクロブルワリーについての記事はこちらなど…
【ビールのある風景in岩手㉝】~グラウラーでのテイクアウトが今までよりもお得に!~ 陸前高田マイクロブルワリーin発酵パークCAMOCY(2024.1.29)
ところが昨年秋に、いままで委託醸造で「三陸ビール」を造ってきた大船渡市を拠点としている三陸ブルーイングが、大船渡市に醸造設備とタップルームを造るというニュースが飛び込んできました。
今回は、自家醸造に先行して昨年末に新たに開業したタップルームを訪問してきました。
目次
三陸ビールが飲める場所
そのタップルーム「三陸ビール ブルワリー&タップルーム」があるのは、大船渡市のキャッセン大船渡という商業施設の一角です。
改めて三陸ビールとは…
三陸ビールは岩手県大船渡を拠点すとする三陸ブルーイングのクラフトビールブランドです。三陸沿岸の原料を積極的に使用して造るビールは、ベルジャンホワイト、セゾンなどベルギースタイルをメインとしつつ、IPA、スタウトなどもあります。どのスタイルも比較的ボディは軽めに設計されており、飲みやすいのが特徴。クラフトビールが好きな方だけでなく、普段あまりビールを飲まないような方でも楽しめるビールです。
以前三陸ビールを紹介した記事はこちら…
【ビールのある風景in岩手⑦】岩手県沿岸発の「三陸ビール」~「人と人、人と自然をつなぐビールを」クラフトビールを通じて、自然豊かな三陸の魅力を発信~(2020.6.2)
大船渡市について
岩手県南部の太平洋沿岸地域にある大船渡市。三陸海岸南部の代表的な都市のひとつで、冬でも積雪することが少なく岩手県の中では比較的温暖な地域です。
人口は約31000人で、総人口は県内8位、沿岸部では宮古市に次ぐ2位になります。
主要な産業は水産業で、市の沖合いは世界三大漁場といわれる北西太平洋海域に属する三陸漁場となっています。また市内には石灰石鉱山があり、大船渡湾奥には太平洋セメント大船渡工場が稼働しています。
2011年3月11日に発生した東日本大震災では市の中心部に大津波が襲来し、甚大な被害が生じました。また昨年2月には山林火災が相次いで発生し、赤崎町合足や三陸町綾里の広範囲が焼失し、平成以降において日本最大規模の山林火災となってしまいました。
キャッセン大船渡
三陸ビールの醸造設備とタップルームができた大船渡市のキャッセン大船渡は、2017年にオープン。BRT大船渡駅のすぐ近くの地区にあり、地元の飲食店や商店を中心とした店舗が集まった商店街のように感じられる商業施設です。

タップルームがあるのは「モール&パティオ」エリアのB(BIRDS GARDEN)ブロックです。(私が訪問したときには、まだ表示は以前のお店のままでした…)

ちなみに「キャッセン」とは「いらっしゃいませ」という意味の方言から付いたものです。
三陸ビール ブルワリー&タップルーム
ブルワリー&タップルーム外観
自家醸造ビールはまだ提供されていませんが、今まで缶以外で飲む機会が少なかった三陸ビールが樽生で味わえるということでタップルームを訪問したのは1月中旬でした。岩手県の多くの地域で積雪がかなりありましたが、大船渡にはまったく雪が残っていませんでした。(もちろん軽く雪が積もることもあります。)

外からでも醸造設備を見ることができます。

外壁は自然と人が寄り添い、調和してきた三陸らしさを表現。タップルームの扉と窓枠は、東北の栗駒山に自生していた樹齢400年以上の天然杉を使用しているとのことです。

タップルームでの飲食
タップルームにはカウンター6席、テーブルは2人掛けが3つあり、こじんまりとしてふらっと寄りやすい雰囲気です。店内からも醸造設備が見えます。

ビールは10タップあり、訪問した時には4タップは三陸ビールでした。サイズはハーフパイントとパイントの2種類です。
最初に注文したのは、アルコール分6%の三陸ビールの恋するセゾン。陸前高田市で栽培されている北限のゆずを使用しており、爽やかな香りと味わいです。

おつまみにはジンギスカンで有名な遠野の安部商店のラム串2種食べ比べ(モモ、肩ロース)を選択。食べ比べてみると、部位による肉質の違いがよくわかりました。

お代わりのビールは、東京・駒込にある日ノモトブルーイングとのコラボビールという黒ひつじのエール。アルコール分7%のブラックIPAですが、苦みは重くなく甘みも感じられるビールでした。

この日の大渡港直送メニューの本日の鮮魚のカルパッチョ、真鱈のフィッシュ&チップス、真鱈の白子焼きの3つの中から、特にこの時期ならではの真鱈の白子焼きを追加しました。

このほかにもアマタケ(大船渡市に本社がある、鶏の生産から処理、加工、販売までを一貫して行うチキンの総合メーカー)直送の鶏肉メニューもありました。
これまでは大船渡のお店でクラフトビールを飲むのはかなり難しかったのでタップルームができたことだけでも嬉しかったのですが、美味しいクラフトビールが飲めるだけでなく、大船渡ならではの食も楽しめ、期待以上のタップルームでした。
隣に見えていた醸造設備で造られたビールの提供が始まったら、また改めて訪問したいと思います。
◎三陸ビール ブルワリー&タップルーム
所在地:岩手県大船渡市大船渡町野々田12-33
営業時間:火~金 17:00-22:00・土日祝 13:00-22:00 (月曜定休)
大船渡への足を考える
三陸ビール ブルワリー&タップルームのあるキャッセン大船渡は、BRTの大船渡駅から徒歩約5分。車を利用する場合は、三陸自動車道大船渡ICから約15分、大船渡碁石海岸ICから約7分の一になります。
車利用が一番便利ですが、ほかに運転手がいるか宿泊しないとビールは飲めません。ここでは車を使わないで岩手県内陸部から大船渡へ行く方法をご紹介します。
バスの利用
大船渡駅には盛岡駅から直通バスが出ています。乗ってしまえば座っているだけで到着するので、盛岡を拠点に考えるのならば一番楽です。ただし、少し前までは1日4往復あったと記憶していますが、現在は1日2往復。盛岡駅発は13時40分発(大船渡駅16時43分着)、17時45分発(大船渡駅19時57分着)と、盛岡から大船渡に向かう立場からは使い勝手がよいとは言いにくいダイヤです。(2本のバスの所要時間がかなり違うのは、途中の経由地が違うからです。)
ちなみに、大船渡駅から盛岡駅へは7時25分発(盛岡駅9時37分着)、13時25分発(盛岡駅16時28分着)になっています。

一ノ関駅からも大船渡への直行バスはありますが、こちらは1日1往復。一ノ関駅12時55分発(大船渡駅15時4分着)と大船渡駅9時6分発(一ノ関駅11時15分着)です。
列車とBRTの利用
もう少し時間の融通がきくのは、東北新幹線か東北本線の駅から列車を利用して沿岸地域に向かい、BRTに乗る方法です。この場合の拠点は一ノ関駅か新花巻駅(東北本線利用の場合は花巻駅)になります。
・一ノ関駅利用の場合
JR大船渡線で気仙沼駅に向かい、BRTに乗り換えます。
(例)一ノ関駅10時18分発→気仙沼駅11時44分着、気仙沼駅12時4分発→大船渡駅13時22分着。
ちなみに、これは私が今回訪問したときのルートです。(ただし大船渡駅へ向かうBRTを途中で下車して、昼から飲める陸前高田マイクルブルワリーにも寄りましたが…)

・新花巻駅(あるいは花巻駅)利用の場合
JR釜石線で釜石駅へ向かい、三陸鉄道リアス線に乗り換え盛駅へ。ここからBRTに乗り大船渡駅へ向かいます。
(例)新花巻駅9時23分発(花巻駅9時15分発)→釜石駅10時52分着、釜石駅11時33分発→盛駅12時27分着、盛駅12時40分発→大船渡駅12時45分着
このところバスもローカル線も減便が著しく、車以外の移動手段には苦労することが以前よりもさらに多くなったと感じます。それもあるので、移動に車を利用して大船渡駅周辺で一泊して、ゆったりと三陸の空気を味わうこともお勧めしたいと思います。
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。









