[テイスティング]2014.3.1

何の気負いもないラベルの人「アンティーク・ブロンド」―ビアレポート(75)

最近何かと忙しい私です。

忙しいとゆっくりビールを飲むことができないので、もっとゆとりがほしいなんて思うのですが、お仕事をいただいていて忙しいほうがいい、とも思うわけです。ですが、こんなラベルのビールを見ると、やっぱりゆっくりとビールを飲みたいなと。

今回はベルギーのデカ醸造所「アンティーク・ブロンド」です。

Antiek Blonde

Antiek Blonde

デカ醸造所はベルギーの西フランダース州ウーステンにあり、フランスとの国境もに近いところです。フランスまでは20km弱くらいでしょうか。ポペリンゲもすぐ近く。ウェストフレテレンを醸造しているシントシクストゥス修道院までも直線距離にして10kmくらいです。

と、地図上の位置をGoogleマップで確認していたのですが、デカ醸造所の近辺をストリートビューで確認できるようだったので見てみました。「DECA」と書かれた建物やトラック、ビールを運ぶケースなどがありますが、それほど大きな醸造所ではありません。この近辺はほとんどの建物がほぼ2階建てまで。一番高いのは醸造所の煙突のような感じです。敷地もあまり広くないのですが、醸造所の裏手にはどこまでも続く畑と牧場が広がるのどかな風景。

こういうところじゃないと、こんなラベルの人みたいにリラックスした表情にはならないよな…と思いながら。

そんなのどかなところで造られているこの「アンティーク・ブロンド」ですが、ラベルにも「ブロンド・オールド・ストロングエール」と書かれている通り、なかなかストロングな味わい。飲んでみると、ややアルコール感を感じます。原材料にはスパイスも書いてありますが、何を使っているのかは不明。甘味もあるのでバランスは取れていますが、のどかな風景の割には…いや、のどかだからこそ強くてもいいんでしょう。こんな忙しいときに焦って飲むよりは、ゆっくり楽しむのがよさそうなビールです。

ラベルの人のように、これだけリラックスして飲んでみたいものですねえ…。

【BEER DATA】
アンティーク・ブロンド
生産地:ベルギー
醸造所:デカ醸造所
スタイル:ベルジャンストロングエール
アルコール度数:8%

ストロングエールベルギー

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

富江 弘幸

ビールライター

1975年、東京都生まれ。法政大学社会学部卒業後、出版社でライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学、英字新聞社ジャパンタイムズ勤務を経てビールライターとして活動中。ビアジャーナリストアカデミーの講師も勤める。

【著書】
教養としてのビール(サイエンス・アイ新書、SBクリエイティブ)
BEER CALENDAR(ワイン王国)

【執筆・監修】
和樂web(小学館)
Discover Japan(ディスカバー・ジャパン)
東京人(都市出版)
ビール王国(ワイン王国)
ビール大全(楽工社)
るるぶキッチンmagazine 秋冬号(JTBパブリッシング)
あなたのしらない、おいしいビール(cakes)
他多数。

【出演】
金曜たまむすび(TBSラジオ)
ちきゅうラジオ(NHKラジオ第1)
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浜美枝のいつかあなたと(文化放送)

Twitter:hiroyukitomie
Website: 地域とビール
Weblog: 地域とビールとブログと

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