[ビアバー]2016.9.20

カレーをつまみにビールが飲みたいっ!【(4)川崎 ON THE MARKSで麦酒カレー】

ビアLoverの皆さん、突然ですが「麦酒カレー」をご存じですか? 読んで字のごとく、材料にビールを使ったカレーのことです。お家のカレーにチョコレートやヨーグルトなどの隠し味を入れる人もいらっしゃると思いますが、何種類ものスパイスが複雑に絡み合うことで、カレーって味に深みが増しますよね。そう考えると、モルトにホップに時にはスパイスやフルーツの入ったクラフトビールは、カレーの隠し味にぴったりだと思いませんか? そして、そんなカレーならビールとは絶対に合うはずです!

という訳で、「カレーをつまみにビールを飲みたいっ!」第4弾は、おいしい麦酒カレーとクラフトビールを求めて、川崎のホテル&ホステル「ON THE MARKS」さんを訪ねました。

JR川崎駅から徒歩7分のホテル&ホステル

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最寄りはJR川崎駅。東口(アトレ側)を出て、チネチッタやクラブチッタなどを有するエンタテインメントの街LA CITTADELLA(ラ チッタデッラ)方面へ進みます。

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左:LA CITTADELLAの一角にあるビバーチェ。

LA CITTADELLA内の「ビバーチェ」を背に、「名画通り商店会」と書かれた路地を進みます。大通りへ出ると右手に、壁面に「ON THE MARKS」と大きく書かれた建物が。駅から徒歩約7分で到着。おしゃれな外観ですね。

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ON THE MARKSのエントランス。入るとすぐにレストランがあります。

 

麦酒カレー×クラフトビールでペアリング!

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エントランスを入ると正面に見えるのはバーカウンター。その左奥にはゆったりしたレストランゾーンが広がります。洗練されつつもカジュアルで心地の良い空間です♪

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樽生は全8タップ。左の2つが京都醸造専用タップ。

ホテル併設レストランのため朝食・ランチ・ディナータイムがあり、クラフトビールはランチとディナーにてオーダーできます。樽生は全8タップ。うち1タップはハートランド、2タップは京都醸造専用。あとの5タップは、地元神奈川をはじめとした国内ブルワリーのビールが、かわるがわる繋がります。

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左:クラフトビールキーマカレー(750円)。右:京都醸造・一意専心Mサイズ(1000円)。いずれも税込み。

フードの看板メニューはスモーク料理ですが、クラフトビールカレー(麦酒カレー)も定番人気。取材時のカレーメニューは夏季限定の「クラフトビールキーマカレー(カツあり or  なし)」でしたが、私はカツの乗っていない方をオーダーしました。野菜の甘味が感じられるマイルドなベースで、食べ進めるとスパイスがピリリと顔をのぞかせる爽やかな辛さです。ビールの味が前面に出た感じではなく、何重構造にもなったカレーの辛味の“層”の一部になっているようです。ビールとのペアリングを試してみます。

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一意専心(京都醸造・IPA)
→ホップとカレーのスパイシーさが呼応するようなペアリング。一緒に食べることでIPAの甘みが引き出されます。

黒潮の如く(京都醸造・スタウト)
→モルトのロースト香が、カレーにコクを加えるペアリング。

パイナップルエール(サンクトガーレン・フルーツビール)
→パイナップルの甘みがカレーのスパイスの一部となって加わり、味に広がりを出すペアリング。一体感があります。
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それぞれカレーの辛味が違った形で引き出される、面白いペアリング。少し辛味が後を引くカレーなので、フルーツの甘味のあるビールと合わせることで、まろやかさが増します。個人的に、この中のベストペアリングはパイナップルエールでした!

宿泊でも、レストランのみの利用でも。美味しいビールを楽しめる

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中央が田島知哉店長。

ON THE MARKSの麦酒カレーが誕生した経緯を、田島知哉店長に伺いました。

クラフトビールには苦いもの、甘いもの、コクがあるもの、爽やかなもの……と、味わいにバリエーションがありますよね。カレーもコクとか甘み、まろやかさ、すっきりした辛さなど、いろいろな味わいがあります。よく考えると、その2つのベクトルというか振り幅って似ている気がしませんか? もしかして2つを合わせてみたら、味わいに広がりや深みが加わって、よりおいしくなるのでは? 始まりはそんな発想からでした。そこからはシェフの努力の賜物です。試行錯誤を重ねた結果、これはという自信作が完成しました。試しにフードメニューに加えてみたところ、「どんな味がするんだろう?」と興味をもっていただけたようで反響は大きかったです。実際に召し上がったお客様からの評判も良く、その後も人気メニューとして定着しています(田島店長)。

クラフトビールがスパイスの一つとして役割を果たし、カレーの独特のコクを生み出すのでしょう。リピーターのお客様から、「美味しかったから、真似して家で作ってみたんだけど、同じ味はなかなか出せなかった」という声も聞かれるそうです。

このホテルは滞在の形を選べるのが特徴で、2段ベッドタイプの「BUNK BED」、個室だが水回りは共用のバス・トイレを利用する「COMPACT」、バス・トイレ付きの個室「STANDARD」の3つの客室タイプが用意されています。レストランのみの利用も可。平日には周辺のオフィスからランチを食べにくるお客様も多いとのことで、間口は大きく広げています。宿泊者用には1000円でフードとドリンクの注文が可能という、お得なディナーメニューも用意されています! 何とカレーも選べますよ♪

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左はBUNK BEDタイプ3000円~、右はCOMPACTタイプ4800円~の部屋。いずれも手ごろな価格で宿泊できる。

 お部屋もそうですが、お食事も、できるだけお手頃な値段でできる限り美味しい料理を提供しようと努力しています。(同店長)。

 そのおかげもあってリピーター率は高いのだそうです。今月でちょうど1周年を迎えるこのホテルは、新しく清潔感があります。遠方にお住いのビアLoverの方々も、首都圏遠征の際に利用されてはいかがでしょうか? そして是非レストランで、クラフトビールと麦酒カレーのペアリングを試してみてください。

夏季限定のキーマカレーは10月中旬で終了。以降は通常の「クラフトビールカレー(カツありorなし)」に戻りますが、こちらもおすすめです!

ON THE MARKSさん、ご協力ありがとうございました。

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通常メニューのクラフトビールカツカレー(980円・税込み)。

 

ON THE MARKS
神奈川県川崎市川崎区小川町17-1
Tel: 044-221-2250
【朝食】
7:00~10:00
【ランチ&カフェ】
平日11:30~16:00(14時FOOD L.O)
土・日・祝11:30~16:00(15時FOODL.O)
【ディナー】
平日・土曜18:00~23:00(22時FOOD L.O)
日・祝17:00~22:00(21時FOODL.O)
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※9/22(祝・木)19:00-22:00は1周年のアニバーサリーPARTY! 詳細はこちら
on the marksカレーサンクトガーレン京都醸造川崎麦酒カレー

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

くまざわ ななこ

ビアジャーナリスト/ビアライター

ビールとカレーと小田急線をこよなく愛するライター/エディター。数多くのインタビュー経験を活かして、ビールに携わる人たちの思いを伝えようと邁進中。最近、健康のために始めた「ランニング&ビール」イベントにはまっている。

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