[コラム]2017.2.6

ホップとオオカミとの関係は?「ルプルス・オペラ」―ビアレポート(131)

トゲのない私です。

ビールを購入する際、ラベルもそうなのですが、名前にも惹かれて買ってしまうことがあります。純粋に名前が気に入って買うこともありますが、「この名前はいいネタになりそうだから『ビアレポート』に書けそうだな」と打算的な考えで買ってしまうことも。

で、今回ご紹介するビールは打算的なほうでして……。ベルギーのトロワ・フールケ醸造所「ルプルス・オペラ」です。

LUPULUS HOPERA

LUPULUS HOPERA

まず、「ルプルス」ってのは確かホップの学名ではなかったかな、と。そして、オペラの表記が「HOPERA」となっていて、ホップを意識していそうだな、と。これならホップのことに絡めて書けそうだ、と。率直に申し上げまして、打算です。すみません。

「ルプルス」はトロワ・フールケ醸造所のメインブランドで、「ルプルス・ブロンド」「ルプルス・イベルナテュス」といった種類があります。そのルプルスという名前は、やはりホップの学名から付けられていました。

ホップの学名は「Humulus lupulus」。

「Humulus」はホップが属するカラハナソウ属の属名で、それに「lupulus」が付くとホップになります。では、その「lupulus」はどういう意味かというと、ラテン語でオオカミのこと。

おっ、と思いますよね。このラベルに描かれているのはオオカミ。関連ありそうです。

ホップは蔓性の植物で、他の植物などに巻きついて上まで伸びていきます。その様を見て、ホップが他の植物に巻き付いて絞め殺してしまうのでは、と思われたようです。まるでオオカミが羊を襲うように。というような話がホップに関する英語の論文にちょこちょこ出てきます(読むのは骨が折れます)。

実際、ホップの蔓にはトゲのようなものがあり、それをひっかけて他の植物などに巻き付いていきます。このトゲのようなものがなかなか痛いので、「wolf among weeds」(雑草の中のオオカミ)という言い方も。ホップにオオカミと付けたのもわかるような気がします。

この「ルプルス」というブランドに統一して描かれているのが、オオカミとホップ。ホップに力を入れているということが伝わってきます。また、醸造所がある地域にはオオカミが住んでいたという話もあるので、ブランド名に使っているようです。

こんなところにもオオカミ

で、飲んでみました。グラスからは、まろやかで角のないオレンジアロマ。やや強めのカーボネーションに、柑橘系の酸味と苦味が感じられます。甘味は軽めなのですっきり。4種類のホップを使っていて、そのうちの1種類でドライホッピングをしています。

ちなみに、ホップは中国語で「啤酒花」。ビールに使う花ってことですね。また、日本語の漢字で書くと「勿布」だそうです。当て字ですね。

【BEER DATA】
ルプルス・オペラ
生産地:ベルギー
醸造所:トロワ・フールケ
スタイル:ベルジャン・ペールエール
アルコール度数:6%

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この記事を書いたひと

富江 弘幸

ビアライター

1975年東京生まれ。法政大学社会学部社会学科卒業。卒業後は出版社・編集プロダクションでライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学を経て、新聞社勤務。現在は日本ビアジャーナリスト協会ウェブサイトや『ビール王国』などで記事を執筆するほか、ビアジャーナリストアカデミーの講師も務める。
著書:BEER CALENDAR』(ワイン王国)
連載:あなたのしらない、おいしいビール』(cakes)
執筆:ビール王国』(ワイン王国)、『日本のクラフトビール図鑑』『ビールの図鑑』(マイナビ)、『東京人』(都市出版)など

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