[コラム,ビアバー,ブルワー]2024.3.30

【ビールを通して感じる韓国⑲】釜山のブルワリー(7) カルメギブルーイング(GALMEGI BREWING)@広安里

韓国・釜山の広安里(광안리・Gwangalli・クァンアルリ)は、広安里大橋が望めるなど景観が美しく、隣接する海雲台(해운대・Haeundae・ヘウンデ)と人気を二分する海沿いのエリアです。地下鉄2号線の広安駅からビーチへと続く道には、地元の方向けのカフェやショップが並び、少しローカルな雰囲気も楽しむことができます。
広安里については、以前にも一度書かせていただきました。

・以前の記事はこちら《【ビールを通じて感じる韓国➂】釜山のブルワリー(2) ゴリラブルーイング(GORILLA BREWING)@広安里》(2023.1.17)から…

この時はゴリラブルーイングを取り上げましたが、今回はこのゴリラブルーイングから徒歩数分で行ける、同じ通りに面しているカルメギブルーイング(GALMEGI BREWING)の直営店を紹介します。

カルメギブルーイング(GALMEGI BREWING)とは?

カルメギブルーイングは2014年にできた釜山で最初のクラフトビールのブルワリーで、釜山にクラフトビールを広め定着させるのに大きな役割を果たしてきました。
釜山に直営店を数店舗展開しており、私は以前、南浦洞の直営店を取り上げたことがあります。

・以前の記事はこちら《【ビールを通して感じる韓国➁】釜山のブルワリー(1) カルメギブルーイング(GALMEGI BREWING)@南浦洞》(2023.1.4)から…

今回紹介するのは、同じカルメギブルーイングの直営店の中の広安店です。

カルメギブルーイング広安店

行き方

今回取り上げる広安店は、釜山地下鉄2号線の広安駅の隣の金蓮山駅が最寄り駅です。5番出口を出て、徒歩7分程度で着きます。


ここは、以前にカルメギブルーイングが醸造も行っていた場所です。醸造設備は醸造量の増加に対応するために郊外に移転しましたが、当時からあったタップルームはそのまま2階に残っています。

建物には大きな看板はなく、意外と目立ちません。私も以前素通りしてしまいました。営業しているときは外に出ているこの看板が目印になります。

外階段を上がると、OPENの文字が見えます。

店内

店内は広々として、自然の光が差し込みとても明るいです。


広い道路に面した窓側はカウンター席になっています。

飲んだビール

この日飲んだビールは3種類。最初はBUSAN LAGER。アルコール分4.5%、IBU15で、6500ウォン(約720円)。キレがありますが、苦みが程よく、バランスの取れた美味しいビールでした。
左手にあるクラッカーは、韓国では時々あるサービスです。

続いて頼んだのはAmber。アルコール分は5%、IBU15。こちらも6500ウォン(約720円)。穏やかな味わいです。

このふたつは定番ビールでしたが、最後は限定醸造のCherry Bumbを。オートミールスタウトとなっていました。アルコール分5%、IBU18。8500ウォン(約940円)でした。ビールらしい味わいはしっかりありつつも、いい感じのフルーツ由来の甘みもあり、バランスが絶妙。こちらも美味しいビールでした。

カルメギブルーイングのビールは、IBUが低めで、穏やかな味わいで飲みやすいものが多いと思います。

お勧めポイント

最後に、ビールが美味しい!以外のお勧めポイントを3点あげておきます。

便利な場所にあるのに落ち着ける

他のカルメギブルーイングの直営店は繁華街にありますが、ここは繁華街ではない場所にあり落ち着いた雰囲気があります。それでいて地下鉄2号線の駅からも離れていないので、行きやすいです。広安里海水浴場からは徒歩圏内です。
店員さんも丁寧で感じがいいです。

メニューが英語

韓国なので、もちろん普通の場合メニューは韓国語。少し英語が載っていればありがたい…という感じですが、ここのメニューはすべて英語表記でした。韓国語がわからなかったり苦手だったりしても、これなら何とかなる方も多いのではないでしょうか。

もしかしたら韓国語バージョンもあるのかもしれませんが、クラフトビールを飲むのは若年層が多く英語教育に力を入れている韓国なので、現地の方もこれで困らないのでは…と思います。

少し韓国らしさも感じられる

韓国のタップルームで食べられるものは揚げ物、ピザ、パスタ、ハンバーガーなど…というのは、これまでも繰り返し書いてきました。それはそれで美味しいことも多いのですが、少し違ったものも食べたくなります。
ここでは、Grilled Squid with Butter(イカのバター焼き)という他では見かけたことのないメニューがあります。13000ウォン(約1430円)でやや高いかなとも思いましたが、頼んでみました。

焼肉やキムチなどをハサミで切って食べることがある韓国。ここでもハサミが一緒に出てきました。

自分で切りながら食べたイカ焼き、美味しかったです。韓国料理とまでは言えませんが、クラフトビールと一緒に少しだけ韓国らしいおつまみを味わうことができました。

◎Galmegi Brewing Gwangan
所在地:부산시 수영구 광남로 58(58 Gwangnam-ro,Suyeong-gu,Busan)
営業時間:月~木 16:00~1:00・金~土 14:00~1:00(日曜休み)

釜山に行く機会があり、観光地や街中の喧騒に疲れたら…クラフトビールを飲みに広安里へ行ってみると、少しほっとできるかもしれません。カルメギブルーイングとゴリラブルーイングのハシゴも簡単にできますよ。

*参考文献:「CRAFT BEER KOREA(KOREAN CRAFT BREWERY GUIDE BOOK 2020)」BEER POST PUBLISHING
*100ウォンを約11円として換算しています
*掲載写真は、すべて2024年2月に撮影しています

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※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

きただ ともこ

ビアジャーナリスト

ビールと旅と野球観戦が大好きです。
主に、ビールがどんな土地で造られてどんな感じで飲まれているかに関心があり、気になるビールが出来るとその地元を訪ねたくなります。日本全国たまには海外にも足を運び、特に国内は岩手、海外は韓国のクラフトビールに注目してきました。
ビール好きがきっかけで岩手にどっぷりはまり、2019年4月から岩手沿岸の仮設住宅に住みながらの仕事を経験。現在も岩手に拠点を置き、得た情報を実際にこの目で確かめながら、岩手中心に東北地方のビール事情を発信してきました。最近は、日本語での情報が少ない韓国のビールについても、現地に足を運んで手に入れた情報をもとに記事にしています。

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