一般社団法人 日本ビアジャーナリスト協会

生ホップ香るベアレン醸造所「つなぐビール フレッシュホップ2026」

夏の終わりから秋にかけて、ホップ畑は収穫の季節を迎えます。この時期にしか造れないのが、摘んだばかりのホップをそのまま使う「フレッシュホップビール」。毎年秋になると各社から限定品が登場し、ビール好きにとっては季節の風物詩のひとつといえるでしょう。

岩手県盛岡市のベアレン醸造所は2026年10月15日(木)、岩手県産原料100%の「つなぐビール」シリーズから「ベアレン つなぐビール フレッシュホップ2026」を季節限定で発売しました。フレッシュホップならではの魅力と、シリーズの歩み、そして秋の食卓に合わせたいペアリングをご紹介します。

つなぐビール公式サイト

「フレッシュホップビール」って、普通のビールと何が違う?

ビールに香りや苦味を与えるホップは、つる性の多年生植物の一種です。ビールに使うのは雌株につく花の部分で、松ぼっくりに似た形から「球花(きゅうか)」などと呼ばれます。一般的なビールには、収穫後に乾燥させ、ペレット状に加工して保存されたホップが使われます。乾燥させることで、輸送効率が上がるうえに、一年を通して安定した品質で使えるようになるためです。

ホップ

収穫したホップ(写真提供:ベアレン醸造所)

一方、フレッシュホップは収穫したばかりの生の球花を、乾燥させずにそのまま仕込みに使います。生のホップは水分が多く傷みやすいため、使えるのは収穫直後のごく短い期間だけ。だからこそ、フレッシュホップビールは「この季節にしか造れないビール」なのです。

乾燥ホップでは感じられにくい、青々としたみずみずしい香りが楽しめるのがフレッシュホップビールの持ち味。その年のホップの出来がそのまま一杯に表れるのも、魅力のひとつです。

原料はすべて岩手県産。「つなぐビールプロジェクト」限定シリーズ第3弾

ホップ畑(写真提供:ベアレン醸造所)

定番の「つなぐビール」は、2022年12月にベアレン醸造所と岩手大学クラフトビール部が共同で立ち上げた「つなぐビールプロジェクト」から生まれたビールです。県産の大麦を使い、原料をすべて岩手県産でそろえたビールを造ることで、地域の中でお金が回る仕組みづくりや、農地の荒廃といった課題の解決を目指しています。

【つなぐビールシリーズ】

  • 2025年4月発売 岩手県産原料100%の「ベアレン つなぐビール」
  • 2026年8月発売 つなぐビールシリーズ初の限定品「ベアレン つなぐビール 琥珀色のラガー」
  • 2026年9月発売 つなぐビールシリーズ限定品第2弾「ベアレン つなぐビール ソラチエース」
  • 2026年10月発売 つなぐビールシリーズ限定品第3弾「ベアレン つなぐビール フレッシュホップ2026」

つなぐビールシリーズ(写真提供:ベアレン醸造所)

2025年4月に発売された「つなぐビール」は、初年度の2025年度に生産量約45,000L、販売本数およそ10万本を記録しました。大麦の作付面積も前年の1.2倍に広がり、プロジェクトは着実に育っています。

2026年には新しいシリーズ展開もスタートしました。8月には限定シリーズ第1弾となる「ベアレン つなぐビール 琥珀色のラガー」を、そして9月には第2弾として「ベアレン つなぐビール ソラチエース」を発売しました。麦芽、ホップの品種と続いたシリーズの第3弾が、ホップの「鮮度」で岩手の秋を表現した今回の「ベアレン つなぐビール フレッシュホップ2026」です。麦芽は岩手県紫波(しわ)町産の大麦を100%使用し、ホップは雫石町の若手農家有志「しずくいしホップチャレンジ」の皆さんとベアレン醸造所のスタッフが一緒に汗を流して収穫したものが使用されています。

みずみずしく軽やか。生ホップの香りが主役のセッションラガー

グラスに注ぐと、明るく澄んだ黄金色に、きめ細かな白い泡が立ち上ります。顔を近づけると、生ホップならではのみずみずしい香りの中に、フルーティーなニュアンスも感じられます。

口に含むと、ぱあっと華やかな印象に驚きます。軽やかで爽快な飲み口に、弾ける炭酸感。心地よく喉が刺激され、後にはホップの苦味の余韻がじんわり広がります。

アルコール分は4.5%と控えめなセッションラガー。セッションビールとは、ビアスタイルを残しながら、アルコール度数3.5〜5.0%に抑え、飲みやすく造られたビールのこと。その考え方をラガーに取り入れたのがセッションラガーです。香りをしっかり楽しめるのに飲み疲れしにくいので、するするとビールを飲み進めてしまいます。

缶には「岩手県産原料100%」とあり、岩手の雄大な山々に思いを馳せます。地域性が感じられるビールっていいですよね。

爽やかな香りを活かすペアリング

旬のホップでつくったビールなら、秋の食材と合わせていただきましょう。今回は秋の食卓をイメージして、さっぱりとした一皿から主菜まで、3つの料理と合わせてみました。

香りと苦味の掛け合わせ、春菊のサラダ

秋から冬にかけて旬を迎える春菊は、独特の香りとほろ苦さが持ち味。生のままサラダにすると、その香りをいちばん素直に楽しめます。ホップもまた、香りと苦味を持つ植物です。

春菊の青い香りとホップの爽やかな香りがお互いに引き立て合いながら、ほろ苦さ同士がやさしく重なります。香りを主役にしたビールだからこそ楽しめる、少し大人のペアリングです。

香ばしさと酸味が後を引く、舞茸のバタポン焼き

秋の味覚として親しまれる舞茸を、バターで香ばしく焼き、仕上げにポン酢をひと回し。

バターのコクと舞茸の香ばしさをビールの炭酸がすっきりと流し、ポン酢のほどよい酸味がホップのフルーティーな香りを引き立てます。シャキッとした歯ごたえも楽しく、箸とグラスが交互に進んでしまいます。

秋の主役、鮭のちゃんちゃん焼き

秋鮭と野菜を味噌とバターで蒸し焼きにする、北海道の郷土料理・ちゃんちゃん焼き。脂ののった秋鮭に、甘じょっぱい味噌だれがよく絡みます。

味噌のしっかりとした味わいを、ビールのすっきりとした後味が軽やかに受け止めます。鮭の脂と味噌のコクで口の中が重くなりかけたところでひと口飲むと、ホップの爽やかな香りがふっとリセットしてくれます。

旬の食材と、旬のホップで造ったビール。季節同士の組み合わせは、やはり間違いありません。

今だけの、岩手の秋をつなぐ一杯を

岩手の大麦と、収穫したての岩手のホップ。「つなぐビール フレッシュホップ2026」は、この季節の岩手をまるごと閉じ込めたような一杯です。さっぱりとした一皿から主菜まで、秋の食卓に寄り添ってくれます。

定番の「つなぐビール」と飲み比べて、生ホップならではの香りの違いを確かめてみるのもおすすめです。季節限定のこの機会に、ぜひ味わってみてください。

【商品概要】
発売日:2026年10月15日(木)
商品名:ベアレン つなぐビール フレッシュホップ2026
スタイル:セッションラガー
原料:麦芽(国内製造)、ホップ
アルコール度:4.5%
容量:350ml缶
ベアレン醸造所公式サイト:https://www.baerenbier.co.jp/
つなぐビール公式サイト:https://tsunagu.baerenbier.co.jp/

つなぐビールフレッシュホップベアレン醸造所

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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金子明日香

ビアジャーナリスト/ライター

静岡県生まれ、愛知県在住のWeb編集/ライターです。
大学のドイツ留学でドイツビールに出会い、在独1年間ですっかりビール好きに。ビールを通して、国内外さまざまな出会いやご縁に恵まれてきました。

ビールの楽しさや魅力をもっとたくさんの人に伝えたい!と思い、ビアジャーナリストアカデミー20期に参加。ビールが好きなステキな仲間と出会えたことで、私自身がビール造りをもっともっと知りたくなりました。

農家の娘なので農業×ビールに興味があります。特に国産ホップや大麦など、日本の農業からつながる、国産原料を使ったビールの情報を発信したいです。