[テイスティング]2015.5.9

レゲエフェス用レッドエール―ビアレポート(114)

ややMなのかもしれない私です。

音楽に疎いと何度も書いておきながら、前回に続いてまた音楽関係の話になりそうです。

今回ご紹介するのは、アメリカのマッドリバー「ジャマイカレッドエール」。

Jamaica Red Ale

Jamaica Red Ale

マッドリバーは、カリフォルニア州で1989年に創業した醸造所。アメリカなのになぜジャマイカ? と思うかもしれませんが、「ジャマイカレッドエール」はもともとレゲエ・フェスティバル用に造ったビールだそうです。レゲエと言えばジャマイカで生まれた音楽(当たり前のように書いていますが、実は初めて知りました)。で、この名前になったと思われます。

ではレゲエとは、と書きたいところですが、やはり疎い分野なのでやめておきましょう。ということで、ラベルの色について簡単に書いてみます。

ラベルの色、赤・黄・緑・黒は、ラスタ・カラーと言い、レゲエ関連でもよく使われる色の組み合わせ。ラスタとは「ラスタファリ運動」のことで、ジャマイカで起こった労働者階級の運動です。そのシンボルカラーとして使われたものですが、この色の起源はエチオピア。

1930年にエチオピア皇帝として即位したハイレ・セラシエ1世は、奴隷としてアフリカからジャマイカなどに連れて行かれた黒人の救世主として崇められ、黒人によるアフリカ回帰主義のシンボル的存在でした。そのエチオピアの国旗にも使われている色の組み合わせが、このラスタ・カラーです。

ちなみに、ハイレ・セラシエ1世の即位前の名前はラス・タファリ・マコンネンと言い、そこから「ラスタファリ運動」と名付けられたそうです。

レゲエは抵抗や反抗をテーマとすることがあり(当たり前のように書いていますが、実は初めて知りました)、それがラスタファリ運動とつながり、ラスタ・カラーが使われるようになったのかもしれません(ここは筆者の想像です)。

さて、この「ジャマイカレッドエール」ですが、レッドとはいえかなり暗い赤の液色。カラメルアロマが漂い、口に含むとすぐホップの適度な苦味が現れます。モルトの甘味の中に、巨峰のようなフレーバー。苦味は飲み終わった後もしばらく持続。

抵抗や反抗がテーマのレゲエですが、マッドリバーはリサイクルの資材を使用したり、ゴミ減量に取り組んでいるエコなブルワリー。なんだかイメージが違いますが、ナイスです。

【BEER DATA】
ジャマイカレッドエール
生産地:アメリカ
醸造所:マッドリバー
スタイル:レッドエール
アルコール度数:6.5%

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この記事を書いたひと

富江 弘幸

ビアライター

1975年東京生まれ。法政大学社会学部社会学科卒業。卒業後は出版社・編集プロダクションでライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学を経て、新聞社勤務。現在は日本ビアジャーナリスト協会ウェブサイトや『ビール王国』などで記事を執筆するほか、ビアジャーナリストアカデミーの講師も務める。
著書:BEER CALENDAR』(ワイン王国)
連載:あなたのしらない、おいしいビール』(cakes)
執筆:ビール王国』(ワイン王国)、『日本のクラフトビール図鑑』『ビールの図鑑』(マイナビ)、『東京人』(都市出版)など

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