[イベント,ビアバー]2018.4.2

クラフトビール専門インディー酒屋BEERSONICのボトルショップ、福岡市中央区に4月2日オープン!

BEERSONICWESTBOUND Session IPAインディー酒屋深堀成吾

4月2日、インディー酒屋BEERSONICが、福岡市中央区高砂に角打ちスペースをもつミニマルクラフトビールボトル販売店をオープンする。

福岡市中央区高砂にオープンするBEERSONICが入るテナントビル「高砂小路103」 【以下すべての写真提供:BEERSONIC】

店舗は、福岡でも有数のコーヒーショップが密集しているエリア高砂にある4階建テナント「高砂小路103」の1階、裏路地に面した場所にある。インダストリアルな倉庫をイメージして廃材を利用し、ちょっと“男の隠れ家的な空間”を造っている。
とはいえ、このビルの1階はネイルサロンとフランス雑貨、2階は女性オーナーの飲食店、3階はこれまた女性オーナーのヨガスタジオが入っているとのことで、このテナントビルを訪れるお客さんは女性率が高めになりそう。BEERSONICの大きな窓から覗けば中の様子もわかるので、女性一人でも入り易いはず。お気に入りに仕上がったネイルの帰りに、しっかり汗を書いたヨガの後に、ふらりと立ち寄って薫り高いビールを角打ちで楽しむ……、よい!と思います。
*角打ち(かくうち)とは:酒屋の店内でその酒屋で買った酒を飲むこと。(Wikipediaより)

BEERSONICボトルショップ・オープンイベント開催

BEERSONICのボトルショップオープンに合わせたイベントも開催する。
日時:4月12日(木)18:00〜21:00
場所:BEERSONIC(福岡市中央区高砂1-18-2高砂小路103)

プレオープンのようす。プレオープンにもかかわらず、2日で30Lのオリジナルビールを販売した。深堀氏は“少しずつ手応えを感じています。今までマニアの世界と思われていたクラフトビールが一般の方に浸透している瞬間を毎日感じています。”と語る。写真から伝わる賑わいがオープンへの期待を高める。

イベント内容(Facebookイベントより):
“東京のFar Yeast Brewing社とコラボして作り上げたオリジナルビール「WESTBOUND Session IPA」とともに同社CEOの山田司朗氏が来店。ビール完成の裏話も聞けます。
その他、今回店舗をデザインしたKAZU MACHITANIによるDJ、BEERSONICの仲間たちのフード、ドリンクなどが提供予定”

インディー酒屋BEERSONIC

「インディー酒屋」BEERSONICとはどんな酒屋なのだろう。
オーナー深堀成吾氏が目指すのは、大手にはできない独自の方法でクラフトビールを福岡の日常に根付かせる酒屋、だ。インディーという単語が持つ小規模でもちょっととんがっててパンクっぽいカッコよさも狙っているという。

深堀氏はポートランドでたまたまクラフトビールに出会った。その後いくつかの出会いを経て、2年前に20年在在職した公務員を辞職。自宅マンションでの酒販免許を取得し、クラフトビール文化を福岡の日常に根付かせたいと、福岡市内のカフェ等への自転車配達、カフェやカレー屋、銭湯などとのイベントを企画・開催。それらの活動を通じてクラフトビールの楽しさを福岡に伝えてきた。そして2018年4月、福岡市中央区に4坪とミニマムサイズながら、角打ちスペースを併設した「入りやすい、酒屋らしからぬ酒屋」を起ち上げる。
このオープンにあわせ、なんとオリジナルビールを制作した。パートナーは世界各国にクラフトビール販売を展開するFar Yeast Brewingだ。オリジナルビールの制作はBEERSONICには不可欠だった。コラボはどのように行われたのだろう。

オーナー深堀成吾氏。Far Yeast Brewing社とコラボして作り上げたオリジナルビール「WESTBOUND Session IPA」とともに

当初から、コラボビールをつくるなら、パートナーはFar Yeast Brewing(以下FYB)さんと決めていました。最初に感動した日本のクラフトビールが、FYBの「東京ブロンド」であったということ、そしてFYBさんのビジョン、特にCEOの山田司朗さんのアプローチに感銘を受けたことが理由です。
これから店舗を持つ、福岡のインディー酒屋がかなりの量のコラボビールを作ることは、酔狂なことかもしれません。ですが、BEERSONICは本当のクラフトビール文化を福岡に築くために活動しているわけですから、これは必ず実現したかった。
そして、パートナーは世界を見据えて素晴らしいビールを作っているメーカーさんであることは必須でした。これくらいしないと本当のクラフトビール文化を福岡に根付かせることはできないだろうと、また、FYBさんと組むことで自分の本気を見せることが絶対必要だと思っていました。
九州のような地方のクラフトビールメーカーがクラフトビールを作る場合、「地元の物産品を使いました」的なものになることが多いのではないか、特にイベント的な意味合いが強いコラボビールではその傾向が強いように思います。それもクラフトビールの自由な一面であり否定するつもりはありませんが、今回は店舗オープンする BEERSONICの挨拶代わりとして、店のキャッチフレーズである「ホップ効かせた」正統派のビールを作ることが、まだクラフトビール文化が成熟していない福岡の日常に根付かせるためには絶対必要でした。

このことを踏まえ、FYBとのミーティングではビールマニアではなくクラフトビールを体験したことのない方に、ストレートなビアスタイルでアプローチするということになりました。低アルコールで入りやすい、ただし、香りについては どこにも負けないビールです。そこで、香り高い貴重なホップ「ネルソン・ソーヴィン」をふんだんに使ったセッションIPAを造ることにしました。

これを機に、本当の気軽に自由に楽しめるクラフトビール文化を福岡で展開したいとインディーズながら活動していきます。

深堀氏からは、「ミニマム」「インディー」といったBEERSONICの核をなす言葉が飛び出す。

「ミニマム」というワードは、どちらかというと店舗としてのBEERSONICの観点が強いです。 BEERSONICの店舗はなんと4坪という狭さで、一般的な倉庫や置き場を持った郊外のディスカウント酒屋等とは全く正反対のアプローチです。
これは、クラフトビールの賞味期限が短いということもありますが、量は少なくても質の良いものを揃え、在庫を持たずどんどん回していくというやりかたを目指しています。店内には埃のかぶった売れ残りのビールは一切なく、フレッシュなものを届ける。お客さんには、種類で圧倒するのではなく、その都度その都度入れ替わるショーケースの中に並ぶいろいろなビールを楽しんでもらうというのが自分のスタイルです。

これまでの酒屋がデパートやスーパーだとしたら、自分はセレクトショップの酒屋。そして極狭でもあるので「ミニマムな酒屋」と名乗っています。

その都度入れ替わるショーケースを楽しめるビールのセレクトショップ。そして、フレッシュなビールをその場で味わうことができる。

大きな窓からは店内がよく見渡せる。購入したビールをその場で味わえる角打ちスペースが用意されている。

発見、出会い、そんな体験まで楽しめそうな場所になる予感がする。

インディー(ズ)はBEERSONICのポリシーみたいなものです。音楽でのメジャーに対してのインディーレーベルのように、資本はなくても独自性の音楽、スタイルで表現しているように、独自の方法でクラフトビールを販売、普及しようとしているBEERSONICのスタイルです。
例えば
(配達) メジャー:大きな倉庫を持ち大手ビールをスナックや飲食店にバイクなどを使って多くの人数でどんどん配達 <-> インディー:品数は少ないが高品質のクラフトビールをこだわりやエッジの効いたカフェなどに自転車で配達
(イベント) メジャー:巨大なスペース、会場費を使って1週間派手に開催されるフェス <-> インディーズ:カフェやギャラリー、銭湯など狭いスペースであるがお客さんに丁寧に説明し、楽しむイベント

このように全くメジャー(例えば大手ディスカウントストアや巨大フェス)とは異なる視点を持ち、巨額の広告費や流通網を使わずに、クチコミや小さなイベントを企画し販売、普及しているのが「インディー」であるBEERSONICということかなと思います。インディーでも面白いことやれるんだぜ!という心意気はあるつもりです。

深堀氏の開催したイベントは、結果的にほぼ再度オファーがあるという。店舗がないにもかかわらず、なぜか面白いビールを売っているBEERSONICというものがあるらしいという噂もすでに一部では広まっているそうだ。それを仕かけてきた熱い男がとうとう店舗をオープンする。じわじわと、じりじりと、しかし確実に福岡にクラフトビールが浸みている。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

※記事に掲載されている店舗のメニューや営業時間、イベント内容などの情報は予告なしに変更される場合があります。店舗のホームページやイベントの告知ページなどをご確認の上、ご来店・ご来場くださいますようお願い申し上げます。

日本ビアジャーナリスト協会 公式facebookページ

公式facebookページの右上にある「いいね」をポチッとしてくださいね。よろしくお願いします!

よしのたま

この記事を書いたひと

よしのたま

ビアジャーナリスト

1965年、南信州生まれ。峻険な南アルプスと中央アルプスに囲まれた自然豊かなリンゴ農家に育つ。1女1男の母。大学卒業後1年間、まだ東西に分裂していた時代に南ドイツに遊学し、各街々の地ワインにハマる。帰国後は、翻訳会社、雑誌編集、組紐製造など好奇心のままに仕事を転々とし今に至る。その好奇心はビールにも顕れ「好きなビールは?」と訊かれた際の返事が同じだったことがない。目下のところ友人のフォトグラファーが連載中のビアエッセイの影響で、アジアのビールに興味津々。趣味は着物だが、茶道や華道といった着物っぽいことには一切通じていないため、結局のところ着物を着てビールを呑みに行くというのが趣味になっている。

このエリアに掲載する広告を募集しています。
詳しくはこちらよりお問い合わせください。