[コラム,ビアバー]2020.11.14

函館のビールを目指して【旅とビールと】

Endeavour TO GO 二十間坂函館ビール,Endeavour

函館は歴史のあるビールと新しいビールの両方を楽しめる街だと思います。今回訪れて改めて、そう感じました。

歴史ある函館のビール

北海道といえば札幌ビールが有名ですが、函館は札幌に遅れる事5年、1882(明治15)年に石黒源吾という人物がビールの醸造を開始しています。その後、東京桜田ビールの元醸造士、金沢正次が1898(明治32)年に本格的なビールの醸造を始めます。金沢は1887(明治20)年にビール造りの勉強のため、当時でも珍しく渡米した経験を持っています。金森洋物店の初代、渡邊熊四郎の後押しで誕生した、これが函館麦酒醸造所です。
今回訪れた「函館ビアホール」は「金森赤レンガ倉庫」として、ベイエリアを代表する観光スポットの中にあります。1988(昭和63)年に、もともとあったレンガ倉庫を、リノベーションした建物です。

雰囲気のあるレンガ造りの建物が並びます。 筆者撮影

ショッピングモールをかねた総合複合施設として、函館のベイエリアを代表する観光スポットになっています。明治31年、函館で初めてのビアホールとしてオープンした函館ビアホール。この建物を建てたのが先述の渡邊熊四郎です。

高い天井と、赤レンガの壁はレトロな雰囲気。店内では北海道限定のサッポロクラシックや、オリジナル地ビールの函館開拓使ビール、函館赤レンガビールを飲む事が出来ます。

開拓使ビールを頂きました。 筆者撮影

国際貿易港として開港した当時にそして、約100年前のビール造りのに思いを馳せる事が出来ます。

 

函館の新しいビール

函館の新しいビール、それが2018年に湯の川町に出来た「函館湯の川ブリュワリー」です。

函館駅から30分程の函館の奥座敷・湯の川温泉駅の市電線路沿いにそのお店はあります。

運営するのは株式会社アドバンス。長野県佐久市に本社を置く会社で、無農薬・有機農法の健康食品や、化粧品などを販売する会社です。

ビール造りのきっかけは、アドバンス代表取締役の白井さんが、みなみ北海道の乙部町の名水に感動して水の販売事業に参入。その水を活用したビール事業を思いついたそうです。現在、乙部町と湯の川の2か所に、醸造所があります。柔らかくもまろやかなビールの味わいに、この水の特徴があらわれていると感じました。

そのビールが楽しめる「Endeavour(エンデバー)」併設されたビアカフェです。料理は地元の食材を使用していますが、お店のこだわりはビールや料理だけではありません。驚いたのはオシャレな店内。ラフデザインから考えられたというこだわりのイスや、カウンターは道内産ミズナラ2枚つなぎのものなどが雰囲気造りに一役かっています。

お店の方にお聞きしたら、中身はスパイスなどだそうです。筆者撮影

 

地元の方々のお誕生日や、特別のイベントに利用される事が多いというのも納得です。

weizenを頂きました。前菜と一緒に。 筆者撮影

2号店 新しいスタイル

2号店は今年10月にオープンしました。「TO  GO  二十間坂店」

函館の西部地区、石畳が続く二十間坂沿いにあります。「Endeavor」近くの湯の川温泉駅からこの店の最寄りの十字街駅まで40分程。十字街駅から徒歩5、6分です。

 

以前から、2か所の醸造所でもビールの持ち帰り販売をしていましたが、このお店は、名前の通り、持ち帰りをメインにしたお店です。全てのビールが100ml単位で購入出来て、持ち帰ることが出来ます。新型コロナの影響や、函館は車社会ということもあり、自宅でもクラフトビールを楽しんでもらいたいとの思いで始まったお店です。新たな函館のクラフトビールの文化として、「TO GO」が少しづつ根付いていくのではないか、と思います。

持ち帰り用のオリジナルで発注したマシンだそうです。 筆者撮影

まだ道外で飲める機会は少ないかもしれませんが、もし見つける機会があれば、是非試して頂きたいブルワリーです。

 

「Endeavour」直訳すると、努力。コツコツと努力を重ねながら、これまでの歴史あるブルワリーと同じく函館の歴史的に刻まれるブルワリーになっていくことでしょう。

ビールを飲むことを中心に考えた今回の旅。次に訪れた時はビールだけでなくもっと、この土地の歴史も学びたいと思わせてくれる、素敵な街でした。

 

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【店舗情報】

 

函館ビアホール

住所: 函館市末広町14-12

Endeavour

住所:  北海道函館市湯川町1-26-24

Endeavour TO GO 二十間店

住所: 北海道函館市末広町17―15北斗ビル(旧目貫商店) 1F

 

 

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高橋朗子

この記事を書いたひと

高橋朗子

ビアジャーナリスト/ディプロムビアソムリエ/JSA公認ワインエキスパート

横浜生まれ。
「ビールが好き!」「お酒が好き!」「人が好き!」
ビールが自分のコミュニケーションツール。
ビールから広がっていく知識や、人の輪。その楽しさを
たくさんの方々に伝えたいの思いからビアジャーナリストの世界へ。
自らも新しいビール・人の出会いを探しに各地飛び回る日々。

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