【祝!営業再開!】名店の注ぎ手など100名超が「ぴるぜん」に集結!!!
『絶対に守らなければならない酒場がそこにある』
2024年7月に起こった理不尽な事故のため、長期に渡り休業を余儀なくされていた石川県金沢市の老舗ビアホール「ぴるぜん」が、四ヶ月半にも及ぶ休業期間を経て同年12月1日見事復活し営業を再開した。
そんな同店を更に元気づけようと、2025年2月2日(日)、東京都内のビアパブ3店舗合同企画による100名貸し切りツアー『そうだ「ぴるぜん」へ行こう。』が開催された。
目次
金沢の地で半世紀以上!地元で愛される老舗ビアホール
「ぴるぜん」は石川県・金沢の老舗ビアホール。旧・河原町にあたる、片町一丁目に1968年(昭和43年)に、「麦酒&葡萄酒屋 ぴるぜん」として誕生した。
創業当初から美味しい生ビールとドイツ料理を提供するスタイルを守り続けており、店名は、ピルスナービール誕生の地と言われるチェコ共和国の「プルゼニ/Plzeň(ドイツ語でピルゼン/Pilzen) 」に由来している。

麦酒&葡萄酒屋 ぴるぜん

中世のヨーロッパをイメージした重厚感のある煉瓦造りの佇まい。店内には、世界中から集めたアンティークの陶器ジョッキ等の数々が並んでいる。
不慮の事故による繁忙期の休業。そして営業再開へ
そんな親子3代、4代にわたり50年以上この地で愛され支えられてきた同店だが、昨年7月15日に信じられない事故が起きる。
隣のビルの壁を解体する工事中に、同店2階の壁まで解体されてしまったのだ。

事故発生直後の店内。
【事故当時のニュース(映像)はこちら】
▶https://camp-fire.jp/projects/796136/view
コンクリートの塊や粉塵だらけの床、投げ倒されたテーブルや椅子、大きな穴の空いた壁。
店舗に駆け付けると目も当てられない惨状が広がっており、とても営業を続けられる状況ではなかった。特に夏場はビアレストランにとって重要な書き入れ時。事故発生の週をはじめ、既に確定していた400名余りの予約のキャンセルを余儀なくされた。
加えて、営業再開の目処は4カ月半後の同年12月1月。解体業者との示談も難航し、運転資金も底を尽き、借金で固定費を支払い続ける絶望的な状況の中で、自社クラウドファウンディングをはじめ、全国から多くの支援が寄せられた。
【当時の「クラウドファウンディング」の様子はこちら】
56年の歴史ある金沢老舗のビアホール「ぴるぜん」を守りたい!
▶https://camp-fire.jp/projects/796136/view
100人で100万円分飲みまくろう!3店舗合同支援ツアー!
冬の繁忙期を前になんとか営業を再開できた同店だったが、そんな折、東京都内でビアパプやレストランを経営する3名が今回持ち掛けたのが、同店を100名で貸し切る『そうだ「ぴるぜん」へ行こう。』ツアーだった。
▶https://www.facebook.com/story.php?story_fbid=1003144865167743&id=100064167152120&rdid=GtHfMbpLxkOi8CWd#
本ツアーの開催に至り立ち上がったのは、「ビアライゼ ’98(新橋)」を経営する代表取締役社長「松尾 光平(まつお こうへい)」、「Brasserie Beer Blvd.(新橋)」などを経営するビアブルヴァード株式会社・代表取締役「佐藤 裕介(さとう ゆうすけ)」、「-HIGHBURY THE HOME OF BEER-(新宿御苑)」などを経営する「安藤 耕平(あんどう こうへい)」の3名(以下、それぞれ「松尾」「佐藤」「安藤」。敬称略)だ。

右から「佐藤 裕介」・「松尾 光平」・「安藤 耕平」さん
「ぴるぜん」の経営者兼ピルスナーウルケル社認定タップスター(*)「渡邊 佳那子(わたなべ かなこ)」(以下、「渡邊」。敬称略)をはじめ、同店とはかねてから深い親交があった。夏の繁忙期を全く営業できなかった状況を憂いた安藤が「1万円食べ飲み放題・100名で貸し切って100万円落とそう!」と松尾・佐藤両人に呼び掛けたことがきっかけで、今回の開催が決定した。
(*)ピルスナーウルケル社認定バーテンダーの称号。チェコで研修を受け、筆記・実技試験に合格した者だけに与えられ、注ぎ方も含めてビールを最高の品質で提供すること、そしてブランドの歴史や品質を自らの言葉で語り、その魅力を発信していく役割も担っている。国内認定者は25人(前年10月15日現在)。
飲んで応援!終始乾杯の鳴りやまぬ店内は大盛況!
募集開始からほんの1か月。飲んで同店を応援しようと、地元・金沢はもちろん、都内や全国からビール飲みが駆け付け、100名の枠はあっという間に満席に。
今回の立役者3名をはじめ、渡邊やビール注ぎで名を馳せる名店の店主が一堂に揃い、各名人の注ぐビールを飲もうと参加者の注文の声は終始店内に鳴り響いた。
また、同店自慢のフードはもちろん、同じく本イベントに駆けつけた旅する寿司職人「かんちゃん」による「恵方巻」なども振舞われた。

ツアー中に提供された魅力的なフードの数々。
『お店の雰囲気はいいし、なんだか心地よいですね。今後も金沢に来た時は訪れたいです』
『皆さまのビール愛が人を集める、その熱量がビールを美味くする。本当に最高です!』
*参加者の声*
本ツアー終了後も多くのお客様が引き続き乾杯を続け、大盛況の中幕を閉じた。

当日は、「ぴるぜん」の歴史、創業者の想い、事故当時の様子、復活に至るまでの経緯を説明する「オプションツアー」も別途開催された。また、創業間もないころのメニューなど、貴重な資料も合わせて展示された。
『事故をきっかけに多くの方々に支えて頂きました。皆様と想いを共有できたこの日はぴるぜんにとって忘れられない一日となりました。またこれからも一歩ずつ歴史を紡いでいけるようビールの魅力を通じて皆様と歩んでいけるお店になればと感じております。ご参加の皆様ありがとうございました。(渡邊&熊本)』

経営者「渡邊 佳那子(わたなべ かなこ)」さん

料理長「熊本 朱峰(くまもと しゅほう)」さん
多くの地元の方々が復活を望み、短期間の募集でこれだけの全国の人々が集った老舗ビアホール。
『絶対に守らなければならない酒場がそこにある』
この言葉の意味を確かめる意味でも、ぜひ金沢を訪れた際はぜひ五感で「ぴるぜん」を味わってほしい。

『絶対に守らなければならない酒場がそこにある』。各注ぎ手のサインが描かれた店内壁面。
【Shop Data】
<麦酒 & 葡萄酒屋 ぴるぜん>
住所:石川県金沢市片町1-9-20
TEL:076-221-0688
OPEN:17:00 – 22:00(00:00 L.O.)(日曜定休)
公式HP:https://pilsen.owst.jp/
【Support】
「ビアライゼ ’98」
▶https://bierreise98.jp/
「ビアブルヴァード株式会社」
▶https://www.beerboulevard.com/top.html
「HIGHBURY -THE HOME OF BEER-」
▶https://highbury-international.com/
旅する寿司職人「かんちゃん」
▶https://www.instagram.com/sushi_chef_trave1er/
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。