[コラム]2021.5.10

【明日から使える!】おつまみ選びが得意になるたった4つのペアリング法則

お家でビールを楽しむ機会が増えている今だからこそ、「おつまみ選び」にもこだわってみませんか?

普段は講義等でお伝えしているくっくショーヘイの「フードペアリング法則」を大放出致します!

 

ペアリングがなくてもビールは楽しめる?されど「感動」もある

 最初に正直に申し上げますと、日本でフードペアリングを意識してビールを楽しんでいる方はまだまだ少ないと思います。理由としては、下記が挙げられます。

①ビールは他のお酒と比較して、普段飲みのお酒としてのウェイトが高いこと(新ジャンルや大手ラガーを中心に、OFF時の飲料として楽しまれている)

②クリーンなのどごしを特徴とした大手ラガービールが寡占市場であったため、多様な食と合わせるバリエーションが少なかったこと(食中酒や仕事で疲れた体や喉を潤すことに向いているだけでなく、日本の気候や繊細な和食文化に合っていたため、他のスタイルへのニーズが少なかったともいえる)

③いわゆるクラフトビールや欧州を中心とした伝統的なスタイルの個性的な味わいは、それ単体でも十分な満足感を得られること

 さらに言えば、「個人の味覚」や体調、気分、環境要因など様々なファクターが絡んでくるため、満場一致で誰もが「美味しい!!」と思う組み合わせは存在しないことがペアリングを難解にします。一度に口に含む量でももちろん変わります。同じ組み合わせでも「前ほど感動しないぞ?」「こんなに美味しかったっけ!?」と感じ方が変化することは十分にあり得ます。

 

 それでも、私が「フードペアリング」を推奨しているのは、料理とお酒を合わせることでしか味わえない【感動】があるのも事実だから。本当に美味しいペアリングを味わった時には、素晴らしい映画に感化されたような余韻に満たされます。多くの方が美味しいと感じる「法則性」は存在します。様々な理論や考え方がありますが、フードぺアリングに詳しくない方でも簡単に実践できるよう、私は「4つの法則」を提唱しています。

 

■その1「一緒の法則」:同じ要素を見つける

 「香り」「味」「口当たり」など、料理とビールの中で一緒の部分を合わせます。「同調させる」「重ね合わせる」とも表現しますね。同じ要素同士が違和感なく交わりあう、フードペアリングの基本法則です。

 柑橘系のフルーティなホップ香が特徴的な「アメリカンIPA」には、同じくフルーツを使った「フルーツケーキ」が、ほろ苦い「スタウト」に代表されるような濃色ビールには、甘味や苦味をもつ「ビターチョコ」が合うのが良い例ですね。面白いのは「色合い(焙煎の具合)」も合わせる要素になるということ。ビールの色合いは主に使用する麦芽の焙煎具合で黄金色→琥珀色→黒色と変化していきます。料理も加熱調理時のメイラード反応やカラメル化によって同様に色が黒くなり、ローストした風味が付いてくるので、その度合いを合わせてあげるということですね。

一緒の法則

「一緒の法則」:同じ要素を見つける

 

■その2「置換の法則」:普段の美味しい風味をヒントにする

 「レモンティー」って、美味しいですよね?ではレモンと紅茶の風味は心地よい組み合わせといえるのでは?この考え方を応用した法則です。

 上記でいえば、柑橘の風味をもつアメリカンペールエールと紅茶のクッキーは相性がよさそう!と考えることができるんですね。逆に、茶葉のような風味のホップを用いたイングリッシュスタイルのIPAに、レモンケーキを!でもよいわけです。分解した片方の要素をビールの持つ要素に置き換えてみるので置換の法則と呼んでいます。

 他にも、「スモークナッツ→燻製とナッツ」「カルパッチョ→白身の生魚とハーブの香り」「酢味噌→酸味と味噌」など、ヒントは日常にたくさん転がっています。

置換の法則

「置換の法則」:普段の美味しい風味をヒントにする。料理からヒントを得られることが多い。

 

■その3「味変の法則」:味同士の組み合わせを生かす

 コーヒーを飲むとき砂糖を入れると?甘味で苦味が緩和されますよね。この「味」同士の関係性を利用します。ヒトが感じられる基本味(五原味とも)には「甘味・塩味・苦味・酸味・旨味」があります。加えて渋みや辛味などの刺激、油分による口当たり、ビールの場合は炭酸ガスやアルコールを含めてそれぞれ他方を強調したり、弱めたり、レベルが近づき合うといった関係性が存在します(最近では「脂肪味」という味も研究されているようですよ)。

強化(高める・引き立てる):片方がより強く感じる

抑制(弱める・緩和する):片方がより弱く感じる

均衡化(中和・丸くなる):2つの味わいの差がなくなる

ビールは甘味・苦味・酸味(サワービールなど)の要素が主に含まれるため、フードペアリングで多用されるのは下記の組み合わせです。

甘味と苦味:甘味が苦味を抑える Ex : コーヒーとスイーツ

甘味と塩味:甘味が塩味を抑える(塩味が甘味を高める) Ex : みたらし団子

苦味と酸味:互いに均衡化する Ex : グレープフルーツなどの柑橘

苦味と旨味:互いに均衡化する Ex : 日本酒など

酸味と甘味:互いに均衡化する Ex : レモンの砂糖漬け

これらを覚えておくだけでも大きな手助けになりますよ。

味変の法則

「味変の法則」:味同士の組み合わせを生かす。普段の飲み物や食べ物の味を分解してみるとわかりやすい。

■その4「対比の法則」:ギャップが人を惹きつける

 ヒトは「安定」を求めますが、同時に「刺激」を欲する生物でもあります。これを利用し、組み合わせの中にギャップをわざとつくるのがこの法則です。分かりやすいのが「温度差」。熱々の餃子を食べた後に、キンキンに冷えたビールを飲みたくなるのは同レベルの逆の要素同士(冷と熱)で釣り合いを取るためです。この行ったり来たりの刺激が心地よく、何度も口に運んでしまう人も多いのではないでしょうか?他にもキレのあるビールにから揚げのような脂こてこてのものといった「食感の差」や、すごく苦いビールにすごく甘いスイーツといった「味わい」の差を利用することもできます。

但し、この法則は前述の①-③の法則と同時に使用しないと単純にかけ離れたペアリングになるので注意が必要です。

対比の法則

「対比の法則」:ギャップが人を惹きつける。特にビールの場合「口内調味(口の中で料理とビールを合わせる)」が一般的であるため、変化を感じやすいという利点もある。

 

いかがでしたでしょうか?

ぜひ、明日からのおつまみ選びに活かしていただければ嬉しい限りです!

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この記事を書いたひと

くっくショーヘイ(佐藤 翔平)

フードペアリング インストラクター

1989年、宮城県出身。岩手大学卒業。
「酸っぱいビール」に衝撃を受け、4000種以上のビールをティスティング。10以上の酒類関連資格と調理経験を活かし、フードペアリングに関する執筆や「ビアジャーナリストアカデミー」「アカデミー・デュ・ヴァン」等のセミナー講師を務める。
日本地ビール協会公認「シニア・ビアジャッジ」として国際ビアコンペでの審査も行う。

■執筆・監修■
yourSELECT(CUEBIC)
ビール王国(ワイン王国)
日経プラス1(日本経済新聞社/日経BP社)
週刊女性(主婦と生活社)
SPA!(扶桑社)
週刊現代 / マネー現代(講談社)
・Get Navi 123 (学研プラス)
FABEX(日本マッケイン・フーズ株式会社)
20代のビール購入動機(株式会社ハーバルアイ)

■出演■
中居正広のニュースな会(テレビ朝日)
くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館(テレビ朝日)
マイビアクエスト(キリンビール)
クラフトビールオンラインフェス(国税庁)
CRAFT X クリスタルIPAペアリングセミナー(MOON-X株式会社)
フレッシュホップフェスト
横浜ビールオンライン乾杯会『街のビール屋フェス』
BeerTuber AYANEE YouTube

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