[コラム,テイスティング]2016.11.5

【手軽に牛料理のペアリング】コンビーフを使ったリエットと英国ビールと。 「宅ビアさん」の今宵飯(17)

NUT BROWN ALESamuel Smith Breweryコンビーフペアリングリエット今宵飯

昔ながらの変わらない伝統技法を守る醸造所。

お家でビールを楽しむ「宅ビアさん」へ美味しいひとときを。

お手軽に作れるペアリングをご紹介する本連載。
本日のビールはイギリス北部ヨークシャー・タドキャスターに位置する「Samuel Smith Brewery(サミエル スミス ブルワリー)」が造る、「Samuel Smith NUT BROWN ALE(サミエル スミス ナッツ ブラウンエール)」です(以下、ナッツ ブラウン エール)。

Samuel Smith NUT BROWN ALE(サミエル スミス ナッツ ブラウンエール)

Samuel Smith NUT BROWN ALE(サミエル スミス ナッツ ブラウンエール)

 

同ブルワリーは古い醸造所の建物を現役で使用しています。同所HPによれば、ヨークシャーでは最も古い醸造所なんだとか。仕込み水も1758年から使われている井戸からくみ上げており、地上から85フィート(約25メートル)下の地下水を用いています。伝統的な造り方を忠実に守りつつも、有機栽培原料を使ったビールの醸造などラインナップも充実。日本では2-3種類ほどしか見かけませんが、フルーツビールやサイダーも造っています。
同所のもう一つのこだわりとして、エールやスタウトは全て【stone Yorkshire squares】という発酵システムを採用しているところ。分厚い粘板岩(スレート)でできた解放型の発酵槽があり、それと19世紀からずっと使ってきた酵母が組み合わさることでビールにより力強い味わいを与えることができるそう。

その中でもナッツ ブラウン エールは同地方の伝統的なスタイルでもある「イングリッシュ・ブラウンエール」。

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カカオやナッツの油を抽出したような、赤ワインのディーゼル香にも近い優雅なアロマ。ライトブラウンの液を一口入れると麦芽の香ばしい味わいの後に、次第にホップの苦味が開花。余韻には樹木や枯葉のようなアーシーな一面ものぞかせます。

 

赤ワインというキーワードから牛肉を使います。

今宵飯の第1回にて、「シーチキンのリエット」をご紹介しました(-こちらを参照-)。でもこれくらい深い風味をもつのなら、シーチキンじゃ物足りません。

そこで本日は、「コンビーフ」を使ったリエットです。

「コンビーフのリエット」

「コンビーフのリエット」

 

以下、作り方。

【材料(1人前)】
・コンビーフ 100g
・牛脂 5g
・塩 1g(コンビーフの塩味に合わせて調整)
・砂糖 少々(コンビーフの塩味に合わせて調整)
・黒コショウ 少々
・おろしニンニク 2g
・ナツメグ(or クミン 等) 少々
・オリーブオイル 10cc
・赤ワイン 60cc
・バケット お好みで

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1.フライパンにサラダ油とおろしニンニクを入れ、香りを移します。

 

2.ニンニクが小麦色になったら赤ワインをいれ色止めし、少し煮詰めます。

2.ニンニクが小麦色になったら赤ワインをいれ色止めし、少し煮詰めます。

 

3. コンビーフをいれ、塩・砂糖・コショウで味を調え、水分がなくなったところでナツメグと牛脂をいれ、冷やして冷蔵庫で固めれば完成です。

3. コンビーフをいれ、塩・砂糖・コショウで味を調え、水分がなくなったところでナツメグと牛脂をいれ、冷やして冷蔵庫で固めれば完成です。

 

ラップに包んで冷凍すれば、好きな分だけカットして使えます。

ラップに包んで冷凍すれば、好きな分だけカットして使えます。

やや癖のあるコンビーフの味わいもまとめあげます。

 

「コンビーフのリエット」と「Samuel Smith NUT BROWN ALE」

「コンビーフのリエット」と「Samuel Smith NUT BROWN ALE」

バケットに塗って口に運んでみましょう。噛むほどにしっかりとした牛の味わいを感じます。パサパサした食感はなく、コンビーフ自体にも味がもともと入っているため統一感のある全体印象です。

口の中でナッツブラウンエールとも合わせてみます。赤ワインにも似たモルトのカカオ・オイリーな香りが牛肉の臭みを緩和します。重すぎない飲み口とモルトの甘味がリエットの油分と塩味とバランスを取りながら、飲み込んだ後の余韻には牛の力強いテイストを再度味わうことができます。コンビーフのややクセのある風味に負けない香りの強さを持ちながら、うしの旨味を引き立てるペアリングです。

《Beer Profile》
商品名:Samuel Smith NUT BROWN ALE
生産国:イギリス
輸入者および取引先:日本ビール株式会社
アルコール度数:5.0%
原材料:大麦麦芽・酵母・サトウキビ糖・ホップ・ローストバーレイ(同所HP参照)

Samuel Smith’s Brewery HP
http://www.samuelsmithsbrewery.co.uk/site/

《”佐藤翔平”Back Number》
【白ビール蒸しがあるなら…】茶ビール蒸しもアリじゃない!?「宅ビアさん」の今宵飯(16)

《参考URL》
日本ビール株式会社
http://www.nipponbeer.jp/

 

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05006佐藤 翔平

この記事を書いたひと

佐藤 翔平

フードペアリング インストラクター / ビアジャーナリスト

平成元年生まれ。宮城県出身。岩手で学生時代を過ごす。卒業後、料理の道を選び上京。初めて飲んだ「酸っぱいビール」に感動を覚え、ビールの奥深さにはまっていく。2014年、日本ビアジャーナリスト協会所属の「ビアジャーナリスト」として活動開始。調理経験を活かし、フードペアリングを中心とした記事を「週刊現代」「Get Navi」など各雑誌に掲載し、同アカデミーの講師を務める。2017年、「くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」に出演。また、日本地ビール協会公認「シニア・ビアジャッジ」として各種世界ビアコンペでの審査も行う。

■保有資格一覧
日本地ビール協会公認 シニア・ビアジャッジ
同上   公認 ビアコーディネーター
ジャパンビアソムリエ協会公認 ビアソムリエ
日本ソムリエ協会公認 ソムリエ
同上   公認 SAKE DIPLOMA
日本酒匠・サービス研究会公認 唎酒師
同上      公認 焼酎唎酒師
日本ウィスキー文化研究所公認 ウィスキーエキスパート
チーズプロフェッショナル協会公認 コムラード・オブ・チーズ
  同上      公認 チーズプロフェッショナル取得予定(2020年)

■記事・出演など
『日経プラス1 2016年5月7日付』など
『週刊女性 2017年5月23日号』
『SPA! 2017年9月12日号』
『週刊現代 2018年9月22・29日合併号』
『ビール王国 Vol.14』
『Get Navi 2016年8月号・2017年7月号・2017年8月号・2018年11月号』
『講談社 WEB現代ビジネス 2019年12月8日更新 イオンの78円ビール「バーリアル」、ここへきてバカ売れの理由』
『日本マッケイン・フーズ株式会社 ペアリング企画』など

・『くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館』出演
・キリンビール『グランドキリン』特設サイト『マイビアクエスト』内ペアリングを全監修
その他、『ビアジャーナリストアカデミー』をはじめとした各種講師経験多数あり
#調理経験8年 #ビールの記録だけでも3000銘柄以上 #消しゴムはんこも彫れます

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